奈良文書
The Nara Document on Authenticity
ワークショップでは、奈良文書にもとづき、アジア太平洋地域とアフリカ地域に焦点をあて、以下のようなトピックにまつわるプレゼンテーションと議論とを行う。
文化遺産保護を目的とした世界遺産条約や関連するパラダイムならびに戦略と、文化遺産を地域社会の利益となる観光資源として活用することを目的とした国策や地域戦略との間のギャップ
持続可能な観光開発への課題
地域社会に経済的利益をもたらすことが期待される開発活動と、国際基準に沿った文化遺産の保全方針との共存
グッドプラクティスの共有、地域およびグローバルな課題
不平等や人口動態の変化などの社会問題の文脈における、地域社会の持続可能な発展にむけての文化遺産の役割
国際社会における文化遺産の現行の基準やカテゴリーから除外されている、十分には認知されていない遺跡や遺構のポテンシャル
水中遺跡や既存の文化遺産の下に埋もれた遺構のポテンシャル
認知度の低い遺跡を文化遺産として管理する際の課題
特定、調査、保存、価値発信の難しさ
先住民あるいは土着の文化遺産に対する国際的な規制や基準の適用可能性と実用性
アジアやアフリカの文化遺産に特有な修復と保存に関するポリシー
地域社会における長期的な管理・保全システムの課題
技術的・財政的問題、優先課題、地域格差、開発圧力、地域のニーズ
国際社会の保全方針と地域社会が直面する現実とのギャップ
気候変動への対応とリスク軽減とを統合した包括的な持続可能な保全戦略への移行
予防的保全策としての文化遺産のデジタル化の可能性
ポリシー面の課題、技術的課題、革新的な実践例、AIの応用
自然災害や人的災害に際して文化遺産に携わる専門家や関係機関の経験の共有
破壊的災害後の地域社会と文化遺産の復興
災害によって損壊した文化遺産の修復方針
文化遺産としての災害記憶
倫理的配慮、関係機関や地域社会の課題、災害予知・減災研究のための学術資源としてのポテンシャル
文化遺産のプライオリティーについての、地域社会と学術研究者との間のギャップ
専門分野や所属組織による研究者間のギャップ
アジアやアフリカの大学における、地域社会の実情や意見を国際的に発信する能力を育成するための専門教育・技術研修のあり方
国際的な文化遺産の専門性と地域の代表性のギャップ
【ハイブリッド開催】
このワークショップはハイブリッド開催です。
お申し込みいただいた方にはウェブ会議のURLをご連絡いたします。
広島大学東千田キャンパスSENDA LAB
広島市中区東千田町一丁目1番89号
Google Map[https://maps.app.goo.gl/45sBQ7LQHqVGdv4h8]
Yui ARIMATSU
有松 唯
Associate Professor
准教授
広島大学准教授。リヨン第2大学で博士号取得後、東北大学助教、ユネスコ専門官補を経て、現職。専門は中東考古学。主な研究対象は先アケメネス朝期のイラン。主な著作には次のものがある:Homogénéisation de la céramique fine de la deuxième moitié de l’âge du Fer au nord de l’Iran dans le cadre de l’horizon à céramique de type de Orange ware, Iranica Antiqua 50, 2015、『帝国の基層‐西アジア領域国家形成過程の人類集団‐』(東北大学出版会、2015年)。
Akira MATSUDA
松田 陽
Associate Professor
准教授
東京大学准教授。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで博士号を取得後、イースト・アングリア大学で講師を務める。現代世界における過去の意味、表象、そして活用を研究している。主な著作に以下のものがある: Reconsidering Cultural Heritage in East Asia (co-edited with Luisa Mengoni), Ubiquity Press, 2016、New Perspectives in Global Public Archaeology (co-edited with Katsuyuki Okamura), Springer, 2011。
Nao HAYASHI
林 菜央
Programme Specialist
専門官
George ABUNGU
ジョルジュ・アブング
CEO
John SCHOFIELD
ジョン・スコフィールド
Professor
教授
ヨーク大学(英国)の考古学部で文化遺産経営と現代考古学を教えている。それ以前は、イングランド歴英的建造物・記念物委員会の評価解析班に勤務し、人々が日常的な場所をどのように、またなぜ価値を見出すのかに着目し、研究していた。トゥルク大学(フィンランド)、フリンダース大学、グリフィス大学(オーストラリア)で非常勤講師を務める。オーストラリア人文科学アカデミーの客員会員、ロンドン考古協会会員。近著に以下のものがある:『Wicked Problems for Archaeologists』、 2024年、オックスフォード大学出版会。
Albino JOPELA
アルビノ・ジョペラ
Director
代表
アフリカ世界遺産基金(AWHF)のエグゼクティブ・ディレクターであり、モザンビークのエドゥアルド・モンドラーネ大学および南アフリカのケープタウン大学の研究員でもある。また、南部アフリカ考古学専門家協会(ASAPA)の会長、気候遺産ネットワーク(CHN)のアフリカおよび中東地域共同議長を務め、世界遺産に関する国際記念物遺跡会議(ICOMOS)のアドバイザーも務めている。モザンビーク生まれのパン・アフリカニストで、遺産の研究者であり実務家である。アフリカにおける遺産の保存と管理システム、世界遺産、気候遺産、ロックアート、解放遺産を専門としている。
Kohei TAMURA
田村 光平
Associate Professor
准教授
東北大学東北アジア研究センター准教授。東北大学大学院環境科学研究科准教授、東北大学日本文化交流センター知識・伝達部門長を兼任している。東京大学で博士号取得。研究は人類史の数理解析から、被災文化遺産の価値や保存に関する技術に着目した文化遺産のデジタル化まで、幅広い。
Alejandro MARTINEZ DE ARBULO
アレハンドロ・マルティネス
Associate Professor
准教授
2017年東京大学博士課程修了。工学博士。2016年~2019年東京文化財研究所文化遺産国際協力センター・アソシエイトフェローとしてブータン、ミャンマー、カンボジアなどにおける国際協力プロジェクトに従事。2019年~2024年京都工芸繊維大学デザイン・建築学系助教、2024年より現職。国際的な観点からみた建築遺産保存の理念と技術に関する研究および人材育成に従事。日本イコモス国内委員会、イコモス木の国際委員会委員。著書に『木造建築遺産保存論―日本とヨーロッパの比較から』(中央公論美術出版、2019)、『文化遺産と〈復元学〉―遺跡・建築・庭園復元の理論と実践』(共著、吉川弘文館、2019)など。
Yasuo NAKAMURA
中村 泰朗
Assistant Professor
助教授
広島大学大学院人間社会科学研究科助教。広島大学で博士号取得後、八戸工業高等専門学校助教を経て、現職。日本の歴史的建造物の専門家であり、主に近世城郭を研究対象としている。城郭の保全や復元にも携わっている。主な著作に以下のものがある:「長門一宮住吉神社本殿の建築年代とその特質」『日本建築学会計画系論文集』690、2013年、「安土城伝本丸御殿に関する考察」『日本建築学会計画系論文集』727、2016年、「安土城天主に関する復元的考察(その一)一階から三階までの部屋割り」『建築史学』76、2021年。
Hiroki YAMADA
山田 大樹
Senior Assistant Professor
講師
帝京大学文化財研究所講師、東京文化財研究所客員研究員。一級建築士ならびに都市及び地方計画技術士の資格を有する。チリ、タジキスタン、中国、イラン、ベトナム、ネパールなどの文化遺産保護プロジェクトに積極的に参画し、2002年からはベトナム・フエで文化遺産の調査を行い、その保存と研究に貢献している。